食品からだけでは足りない?葉酸サプリがなぜ必要なのでしょうか。

食品からだけでは足りない?葉酸サプリがなぜ必要なのでしょうか。

葉酸という栄養素が書かれたサプリを、ドラッグストアなどでよく目にしませんか。葉酸はビタミンB群の1つで血液を作る働きがあるため貧血を予防する働きや、ホモシステインという物質の代謝を促進して、動脈硬化を予防する働きがある、人間にとってとても必要な栄養素です。

ここではその葉酸が多く含まれる食品にはどんなものがあるか、また特に葉酸を必要としている人はどんな人かについて、説明していきます。

葉酸とは

葉酸は名前からは分かりにくいですが、水溶性ビタミンB群の仲間です。ほうれん草など葉物野菜に多く含まれているので、このような名前になったようです。葉酸はビタミン12、ビタミン6,たんぱく質などと一緒になって赤血球を作る働きがあります。

葉酸やビタミン12などが欠乏すると、赤血球の数や形が異常となり、巨赤芽球性貧血とよばれる貧血を発症することがあります。また血液中に葉酸やビタミン12などが不足すると、ホモシステインという物質が増えます。

血液中のホモシステイン濃度が高い症状を、高ホモシステイン血症とよび、動脈硬化や骨粗鬆症の原因になると言われています。葉酸は、妊娠初期の妊婦が適切な量を摂取すると、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させることでも知られています。

葉酸には細胞の新生に必要な核酸を作る働きがあります。核酸は遺伝現象と深いつながりがある物質です。核酸を作ることができる葉酸をしっかり摂取することは、新しい生命の健康な成長に大切だと言えます。

葉酸を必要とする人とは

葉酸は胎児の健康な成長に欠かせない栄養素ですから、妊娠初期の女性が最も葉酸を必要とする人と言えるでしょう。しかし女性が妊娠に気づくのは通常、次の月経が来る予定の頃です。その頃はすでに妊娠2ヶ月に入っています。

妊娠初期とは妊娠3ヶ月までの期間をさすため、妊娠に気づいてから葉酸を取り始めることは、時期的に適しているとは言いがたく、もっと早い時期から葉酸を摂取しておいた方が安心です。もちろん葉酸の摂取には貧血の予防という効果もあるので、妊娠が分かってから葉酸を摂取しても無駄ではありませんが、これから妊娠、出産を考える女性ならば誰でも、現在妊娠していなくても葉酸の摂取を心がけた方がよいでしょう。

また葉酸はホモシステインの代謝を促すため、動脈硬化の予防につながります。動脈硬化が進むと心筋梗塞や脳梗塞を引き起こします。また高ホモシステイン症は骨粗鬆症の危険因子としても知られています。葉酸は動脈硬化を予防する必要がある、または骨粗鬆症のリスクをもつ中高年以上の世代にも必要な栄養素と言えます。

葉酸が含まれている食品

葉酸はレバーなどの肉類やうなぎやうになどの魚介類と、動物性の食品に多く含まれています。またほうれん草、ブロッコリーなど緑黄色野菜や、やきのりなどの海藻類、大豆などの豆類といった植物性の食品にも多く含まれています。

1日に必要な葉酸の摂取量は

日本人の食事摂取基準では、18歳以上の男女ともに一日240㎍以上の葉酸の摂取が推奨されています。これから妊娠の予定がある女性、あるいは現在妊娠している女性は、さらに240㎍の葉酸の追加摂取が推奨されています。

動物性食品から摂取できる葉酸の量

牛レバー、豚レバー、鶏レバーにはそれぞれ100gあたり、1000㎍、800㎍、1300㎍の葉酸が含まれています。うなぎのきも、生うにには100gあたりそれぞれ380㎍、360㎍の葉酸が含まれています。毎日レバーなどを少しでも摂取すると、健康のために十分な葉酸が確保できそうです。

植物性食品から摂取できる葉酸の量

ほうれん草は2株60g中に126㎍、ブロッコリーは2房50g中に106㎍の葉酸が含まれています。やきのりは1袋2g中に38㎍、乾いた大豆は1/5カップ26g中に60㎍の葉酸が含まれています。植物性の食品では一食あたりで使われる量が少ないため、十分な葉酸の確保は難しそうです。

毎日、推奨される葉酸量を摂取できる食生活とは

一日の食事の中で一度でも、牛、豚、鶏などのレバーや、うなぎのきもなどを摂取しておくと、一日に必要だと推奨される葉酸の量に近づくことができます。反対にこのような動物性の食品を摂取しない日に、ほうれん草やブロッコリー、やきのりといった植物性の食品から十分な葉酸を摂取することは難しそうです。

植物性の食品は一度に同じ物をたくさん摂取することは簡単ではないため、数種類の食品から葉酸をとる必要があるからです。動物性の食品に頼らず、毎日推奨される葉酸を摂取するには、毎回の食事にかなり神経を使わなければならないでしょう。

毎日レバーを食べる食生活

レバーなどの動物性食品からは、簡単に葉酸がとれることは分かりました。レバーを嫌いな人でなければ、一日一回レバーをとる食事は、それほど難しいことではなさそうです。しかし毎日レバーを食べる食生活に問題はないのでしょうか?レバーにはビタミンAがたくさん含まれています。

ビタミンAは健康に欠かすことのできない大切な栄養素ですが、脂溶性のため過剰に摂取した場合、体外に排出されずに体内に残ってしまい、頭痛や脱毛、めまいなどといった症状を誘発することがあります。葉酸の摂取のために必要なレバーですが、毎日とることで別の健康障害の原因となる可能性があるため、週一度くらいの摂取にとどめておいた方がよいようです。

レバーを食べずに葉酸をとる方法

レバーを毎日食べることは、あまり健康によくないことが分かりました。ではレバーを摂取しない日には、植物性の食品をたくさん食べることでしか、葉酸を十分に摂取できないのでしょうか。これから妊娠、出産を控える若い女性は、同時に仕事や家庭に忙しい女性が多く、なかなか毎日多様な食品を調理する余裕はないでしょう。

働き盛りの中高年も同様でしょう。そんな忙しい人たちのために、葉酸サプリの摂取を提案します。いろいろな会社から、いろいろな種類の葉酸サプリが発売されています。どの葉酸サプリも1日数粒摂取することで、1日に必要とされている推奨摂取量を満たすことができるようです。

特徴としては、含有成分の違い、着色料の有無、成分の原産国開示の有無などがあります。含有成分については、もし他にもサプリをとっている場合過剰摂取になるおそれがあるため、よく見てから選んだ方がよいでしょう。

着色料や成分の原産国開示については、それだけで健康へどのように影響するかは判断できませんが、いくつかの製品から自分にあったものを選択するための判断基準の一つにする分にはよいでしょう。